こんにちは🌷
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨
本日のテーマは「下痢」について詳しくお話していきます👌
「下痢」は、多くの方が経験したことがある症状ではないでしょうか😥
下痢症状は様々な病気が隠れている可能性があります。
👆まず下痢の種類についてご説明します。下痢は大きく3種類に分類されます❗
❶急性下痢
発症から2週間以内の下痢を指し、感染症や食中毒が原因であることが多いです。
特にウイルスや細菌性の感染が疑われます。
❷慢性下痢
3週間以上持続する場合を慢性下痢といい、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、吸収不良症候群などが考えられます。
❸脂肪性下痢
便が油っぽく、臭いが強い場合で、膵臓や胆嚢の機能低下が疑われます。
👆下痢の主な原因は6つに分類されます❗
❶感染症
ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)や細菌(サルモネラ、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌)が一般的な原因です。食中毒や渡航先での水や食べ物の摂取が関連することが多いです。
❷薬剤性下痢
抗生物質や下剤、抗がん剤などの副作用で起こる下痢です。特に抗生物質使用後には、腸内細菌バランスが崩れることで感染症が引き起こされる場合もあります。
❸炎症性疾患
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患では、粘血便や腹痛を伴う下痢が続くことがあります。これらの疾患は内視鏡検査による診断が必要です。
❹過敏性腸症候群(IBS)
ストレスや食事によって腸が過敏に反応する疾患です。下痢型、便秘型、混合型があり、症状は慢性化することがあります。
❺吸収不良症候群
セリアック病や乳糖不耐症などの疾患では、栄養素が適切に吸収されず、下痢や栄養不良を引き起こします。
❻その他の疾患
甲状腺機能亢進症、膵臓疾患、大腸がんなども慢性的な下痢の原因となることがあります。
👆下痢の診断、検査方法🏥
下痢の診断では、問診と身体診察が基本です❗
また、医師の判断により、下記の検査が行われることもあります❗
⭕血液検査
炎症反応や栄養状態、ホルモン異常を確認します。
⭕便検査
細菌、ウイルス、寄生虫の有無や便中の血液・脂肪成分を調べます。
⭕内視鏡検査
大腸や小腸の炎症、潰瘍、腫瘍などを観察します。特に慢性下痢の場合には、内視鏡が診断の決め手になることが多いです。
⭕画像診断
超音波検査やCT、MRIで腸や周辺臓器の状態を確認することもあります。
では、下痢になったらどうしたらいいのでしょう❓治療法と予防法をご紹介していきます❗
✅急性下痢の治療
多くの場合、原因が特定できれば対症療法が基本です。水分補給が最も重要で、電解質バランスを保つために経口補水液(ORS)が推奨されます。感染性の場合は抗菌薬が必要なこともあります。
✅慢性下痢の治療
根本的な疾患の治療が中心です。例えば、炎症性腸疾患では免疫抑制剤や生物学的製剤が使用され、過敏性腸症候群(IBS)では食事療法やストレス管理が効果的です。
✅生活習慣の改善
・食事管理
刺激物や脂肪分の多い食事を避ける。乳糖不耐症の場合は乳製品を控えることが推奨されます。
・ストレス管理
ストレスが下痢を悪化させる場合、リラクゼーション法やカウンセリングが役立つことがあります。
✅予防策
・手洗いや食品衛生を徹底し、感染症リスクを減らす。
・旅行中は安全な飲料水や調理済みの食事を選ぶ。
👆続いては、下痢の際のトイレ掃除について詳しくご説明していきます🫧
トイレ掃除は、感染拡大を防ぎ衛生環境を保つためにとても重要なことです❗❗
特に、下痢が感染性(ノロウイルスや細菌性)による場合、適切な清掃と消毒を行うことが感染予防の鍵🔑となります。
まずはトイレ掃除の基本準備です❗
✅必要な道具
・ゴム手袋(使い捨てのものがおすすめ)
・マスク(飛沫を吸い込むのを防ぎます)
・キッチンペーパーまたは使い捨ての布
・塩素系消毒剤(家庭用漂白剤など、次亜塩素酸ナトリウム含有)
・スプレーボトル
・バケツ
・拭き取り用の使い捨てペーパーまたは専用クロス
・清掃後のゴミ袋
✅準備
・窓や換気扇を回しましょう。
換気を良くすることで、ウイルスや菌の飛散を防ぎます。
・保護具の着用
手袋とマスクを必ず着用しましょう。感染リスクを減らすためです。
・掃除用具を分けましょう。
トイレ専用の清掃道具を使い、他の部屋で使用しないようにします。
✅それでは清掃手順です❗
1. 汚物の除去🧹
❶固形物を取り除きましょう。
下痢の便などが飛び散った場合、キッチンペーパーや使い捨ての布でそっと取り除きます。
取り除いたペーパーや布はすぐにゴミ袋に入れ密封。
❷表面を拭き取る
汚れている箇所を優しく拭き取ります。強く擦るとウイルスや菌が周囲に飛散する可能性があります。
2. 消毒🧼
❶漂白剤の調合
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)を使用します。
濃度の目安:水1リットルに対して漂白剤20ml(濃度0.05%)。感染性が強い場合は0.1%(40ml)を使用。
スプレーボトルに調合した液を入れると便利です。
❷消毒箇所の拭き取り
*便器の外側・便座
便器全体を漂白剤で拭き取り、特に飛び散りやすい箇所(便座の裏、便器の縁)を念入りに消毒。
*床・壁
便器周辺の床や壁に飛び散った可能性がある場合は広めに消毒。
*手すりやドアノブ
手が触れる部分も忘れずに。
❸放置時間
消毒液をかけた後、5〜10分間放置します。これにより、ウイルスや菌が十分に死滅します。
❹水拭き
消毒液を拭き取る際は、水を含ませた布やペーパーで丁寧に拭き取ります。
3. 最後の仕上げ✨
❶手袋とマスクの処理
使い捨て手袋とマスクは、すぐに密閉したゴミ袋に入れて捨てます。
❷手洗い
最後に、流水と石けんでしっかり手を洗い、アルコール消毒を行います。
✅ノロウイルスなどの感染性が疑われる場合の追加で行った方が良い対策
感染性の下痢の場合、トイレ掃除だけでなく家族への感染を防ぐために次の点にも注意してください❗
❶洗濯物の管理
汚染された衣類やタオルは、漂白剤を使った消毒洗濯を行いましょう。
高温(80℃以上)の湯で洗うのも効果的です。
❷共用スペースの清掃
トイレ以外にも触れる場所(ドアノブ、リモコン、蛇口)を定期的に消毒します。
❸掃除の頻度
症状が続いている間:使用後ごとに消毒。特に感染性が疑われる場合は徹底的に行う。
症状が改善した後:改善後も1〜2日間は同様の清掃を続けましょう。
下痢時のトイレ掃除は感染予防の観点からとても重要です❗
適切な準備と手順で掃除を行い、二次感染を防ぎましょう。
特にノロウイルスなどの感染性病原体が原因の場合、丁寧な清掃と換気を心がけ、家族全員の健康を守ることが大切です😉
続いてはおすすめの食事内容をご紹介していきます☘️
✅急性下痢の場合
腸を休ませる食事が有効です❗
急性下痢では腸が過度に働いているため、腸を休めつつ栄養を補給することが大切です。
*消化に優しい食品
・白粥(おかゆ)
・食パン(焼いたもの)
・茹でたジャガイモ
・蒸したニンジンやカボチャ
*タンパク質が摂れる食品
・茹でた鶏胸肉(脂肪の少ない部位)
・白身魚(タラ、ヒラメなど)
・卵(半熟のスクランブルエッグなど)
*水分補給
・経口補水液(ORS)
・白湯や薄い麦茶
・スポーツドリンク(糖分が多い場合は薄めてください❗)
❌避けるべき食品
・油っぽい食品(揚げ物、バター)
・刺激物(唐辛子、コショウ、カレーなど)
・高繊維の食品(ゴボウ、ブロッコリー、生野菜)
・甘味の強い飲料(ジュース、砂糖入りのコーヒー)
✅慢性下痢の場合
原因に応じた食事調整が有効です❗
❶過敏性腸症候群(IBS)の場合
過敏性腸症候群(IBS)では特定の食事が症状を悪化させることがあります😢
低FODMAP食(フォドマップ)という特定の炭水化物を制限する食事法が有効です❗
*おすすめの食品
・白米、もち米
・鶏肉、豚肉(脂身を除く)
・キュウリ、ズッキーニ、ニンジン(加熱したもの)
・バナナ、イチゴ、ブルーベリー
❌避けるべき食品(FODMAP(フォドマップ)が多い食品)
・玉ねぎ、にんにく
・キャベツ、カリフラワー
・乳製品(牛乳、ヨーグルト、クリームチーズなど)
・小麦を含む食品(パン、パスタなど)
❷セリアック病やグルテン過敏症の場合
*おすすめの食品
・グルテンフリー食品(玄米、そば粉、タピオカ粉など)
・新鮮な野菜や果物(加熱するとさらに良いですよ❗)
・肉類、魚介類(シンプルに調理されたもの)
❌避けるべき食品
・小麦、大麦、ライ麦を含む食品
・ビール、麦芽を使用した飲料
❸乳糖不耐症の場合
乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の不足が原因の場合、乳製品の摂取を避けます。
*おすすめの食品
・ラクトースフリー牛乳やヨーグルト
・豆乳、アーモンドミルク
・乳糖を含まない硬いチーズ(パルメザン、チェダー)
❌避けるべき食品
・牛乳、アイスクリーム、ソフトクリーム
・一部のヨーグルト
❹脂肪性下痢の場合
膵臓の酵素不足や胆汁の分泌低下が原因であることが多いです。
*おすすめの食品
・低脂肪食品(脂肪分を取り除いた鶏肉や魚)
・無脂肪または低脂肪の乳製品
・炭水化物中心の食事(白米、麺類)
❌避けるべき食品
・揚げ物、バター、クリーム
・ナッツ類や脂肪分の多い肉(豚バラ、牛ステーキなど)
✳️共通の食事ルール:下痢時の注意点✳️
❶少量を頻回に食べる
一度に大量の食事を摂ると腸に負担がかかります😢1日5~6回の少量の食事が理想的ですね👌
❷腸を刺激しない調理法
揚げ物や香辛料を使った料理ではなく、蒸す、茹でる、焼くなどのシンプルな調理法を選びましょう👌
❸体温に近い食品・飲料を摂る
冷たい飲み物や食品は腸を冷やし、蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進する可能性があります😣
❹アルコールとカフェインを避けましょう
アルコールやカフェインは腸を刺激し、下痢を悪化させることがあります😢
👆食事とともにストレス管理も重要
食事だけでなく、リラックスした環境での食事やストレスを軽減することも下痢改善に大きく貢献します👍
下痢が長引く場合は、専門医に相談しながら、適切な食事療法を進めましょう。
👆下痢に関するよくある質問をまとめました🎶
Q1. 下痢が続くときに家庭でできる対処法は?
・経口補水液を摂取し、消化に優しい食事(おかゆやうどん)を選ぶ。
・高脂肪食品やカフェインは避ける。
Q2. 市販薬で治ることはありますか?
・軽度の下痢なら市販薬でも症状が改善することがありますが、原因不明の場合は医師の診察を受けることをおすすめします❗
下痢が長引く場合は当院へ受診を❗❗
急性の下痢は自然に治る場合が多いですが、発熱、激しい腹痛、粘血便、体重減少を伴う場合や症状が長期間(1~2週間以上)続く場合は、医療機関を受診する必要があります。内視鏡検査による診断が適切な治療の鍵🔑となります。
健康な消化管を保つためには、症状を軽視せず適切な対処を心がけましょう。
下痢は単なる症状ではなく、体からの重要なサインであることを理解することが大切です🍀